七夕には短冊に書いた願い事を”笹の葉”に吊るし笹飾りをします。
「さ~さ~の~は さ~らさら~~」
で始まる歌”たなばたさま”でも七夕と笹や短冊の関係を歌っていますよね。
しかし、私には短冊や笹飾りを飾っているのはどう考えても”竹”に思えるのですが・・・
私が思っている笹って草のように生えているイメージが強いので。
竹に見えるけれど実はあれは笹なの?
笹と竹の違いって?
七夕に短冊や笹飾りを飾るのはどっち?
笹と竹の違い
笹と竹の違いは?
木の丈や葉っぱの大きさで何となく笹と竹を区別していますが、本当のところはどこで区別しているのでしょう。
私たちが短冊を吊るしたり笹飾りをしてきたものってどっち?
笹と竹の違いは、地下茎(ちかけい)や葉の形態の違いで知ることができます。
私は単純に、笹と竹は見た目で区別できるものと考えていましたがどうやら少し違うようでした。。。
次のような違いが区別をするポイントとなリます。
【地下茎の違い】
地下茎とは地中に埋もれている茎(くき)のことで地上に出ている茎と同じもの。
この地下茎は笹・竹ともに鞘に包まれているのですが、成長して鞘が剥がれるのが竹。そのまま剥がれずに枯れるまで残っているのが笹。
【葉の形態】
笹の葉は縦に筋目が伸びるような平行脈の葉ですが、竹の葉には格子目があります。
一般的には丈の低いものが笹で、高く伸びるものが竹と思われがちですが、実際はそうとも言えないようですね。
膝丈ほどの竹や見上げるような笹もあるようです。
笹と丈の大きな違いは、生長していく中で竹は皮が剥がれ落ちるのに対して、笹はそのまま付いていること。そして葉の形態を見ると分かるはず。
他にも区別するポイントは、竹は節目から2本の枝を生やしますが、笹は節目から3本以上の枝を生やします。
これらを注意して見ると私達にも笹と竹の違いを見分けることができそうですね。
《代表的な笹の種類》
クマザサ(隈笹)
・山でよく見かける笹ですが、日本庭園でも使われます。
スズタケ
・山で見かける細長い葉をした笹です。
《代表的な竹の種類》
モウソウチク(孟宗竹)
・タケノコとなる竹。日本の竹では一番大きく育ちます。
ナリヒラダケ(業平竹)
・日本庭園などで良く使われる見た目がきれいな竹です。
マダケ(真竹)
・竹垣などに使われる竹。
オカメザサ(阿亀笹)などは見た目は笹に思えるのですが竹であったり、ヤダケ(矢竹)は丈が長く大きいことから竹の名がついていますが笹に分類されたり。
ちょっとややこしいです。笹なら笹、竹なら竹と名前は変えないで欲しいですよね。
七夕に使うのは 笹?竹?
七夕の歌「たなばたさま」で”さ~さ~の~は さ~らさら~”と歌われているように、本来七夕で使われるのは”笹”です。
しかし、七夕での笹飾りは一般的に”竹”を使用していますよね。
確かに笹も竹も神聖なものとされていますし、同じ種類に属しているので代用しても良いかも知れません。
でも、本来は”笹”なのです。
竹を利用するようになったのは短冊を吊るすようになってからなのでは?
七夕飾りや短冊を笹(竹)に飾るのは日本だけの風習で、江戸時代から始まったと言われます。
最初は違ったのかも知れませんが、竹のほうが吊るしやすいし見栄えもしますので、時代と共に便宜上”竹”を利用してきたのでしょう。
昔は「字が上手になりますように!」って書いていたものが、今ではこんな微笑ましい?願いを短冊に・・・
笹が竹に変わるように、人の願いも時代と共に変化して行きます。
でもみんな本当に正直で感覚鋭いですよね!
ちなみに七夕で一般的に使われる竹は”真竹”だそうです。
大きく使うなら幹を使って、手軽に使うなら枝となる部分を使うことになります。
※注・・・竹の保存方法は?
ここで竹を買って(切って?)来る場合の注意点。
竹はすぐに枯れてしまうので保管するのは難しいようです。
水に浸けても水が上がり切らないのでどうしても枯れてしまいます。
もって2、3日ですので早めに用意する場合は注意しましょう。
できれば前日か当日に用意したいですね。
まとめ
七夕に短冊吊るしたり笹飾りをしますが、飾るのは笹であるはず・・・
でも、どう見ても竹を使っているのが気になっていました。
もしかしてこれは笹なのか?・・・
笹と竹の違いって? 分からない!
そんなことからこの記事を書いてみました。
本来、七夕に使うのは笹であります。
しかし、願い事を書いた短冊を吊るすことが日本の風習となってからは
竹を利用するようになったのでしょう。
笹と竹の違いも実際分かりにくいですからね。
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