【高校野球】甲子園の記録!完全試合やノーヒットノーランは何試合?

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春と夏。”甲子園”での高校球児たちの熱闘を見ていると清々しくもありその姿は頼もしくもあります。

目標に向かって懸命になる人の姿って応援したくなりますよね!

 

春の選抜高等学校野球大会、夏の全国高等学校野球選手権大会では様々な奇跡が起こり私たちに感動を与えてくれるのですが、

”完全試合やノーヒットノーラン”

こんな奇跡は今までに何試合あったのでしょう。

運良くリアルタイムに見ていたあなた! 覚えていますか?

今までに高校野球で記録された「完全試合」「ノーヒットノーラン」は何試合?

でも、その前に・・・

 

完全試合って? ノーヒットノーランって?

イマイチはっきり分からない方もいるでしょう。

そんな方の為に「完全試合」と「ノーヒットノーラン」の違いから説明していきますね。

どれほど大変なことなのかは”プロ野球の記録”から見れば分かります・・・ハイ。

 

 

完全試合とノーヒットノーランの違い

 

「完全試合」とは?

ピッチャーが9回までにヒット(安打)・四死球・失策などの出塁を誰一人許さなかった

”これ以上あり得ない最高の結果”「完全試合」です。

「完全」とは欠けたところや足りないところがまったくない必要な条件が100%揃った状態を意味しますがそれは野球でも同じことを意味するのですね。

”完全=パーフェクト”から、パーフェクトゲームとも言われています。

 

「ノーヒットノーラン」とは?

9回まで打者にヒットを打たれなかったけれど、四球、死球、エラーなどで走者(ランナー)を出してしまった場合が「ノーヒットノーラン」となります。

完全試合を逃してしまったパターンですがそれでも凄いことですよね。

”ヒット=安打””ラン=得点”を意味しているため、無安打無得点試合(むあんだむとくてんじあい)とも言われています。

 

※完全試合・ノーヒットノーランともに、延長となった場合は勝つまで続けなくてはいけません。引き分けで終わった場合やコールドゲームで勝った試合などは参考記録とされてしまいます。

 

 

究極では9回までの27人を全員三振”で切って取ったり全員を一球で仕留めて27球で試合を終わらせる”ことですが、どう考えてもあり得ないことですよね。

ちなみに高校野球での最高奪三振数は第94回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)で記録した松井裕樹投手(現楽天イーグルス)の1試合(9回)22奪三振

最小投球数は平成19年に関西の川辺郁也投手が記録した77球(9回完投勝利・参考記録) です。

 

高校野球 甲子園での完全試合とノーヒットノーランは!?

 

完全試合

記録の難しさで言えば「完全試合」は無茶苦茶難しいです!

高校野球・甲子園で行われた全国大会では今までにたった2人 しか達成していません。

 

まずひとり目は第50回選抜高等学校野球大会(1978年)で甲子園史上初の完全試合を達成した

松本稔投手(前橋高校)

50回目にして初めて完全試合が記録されたんですね。

前橋高校は男子校でなんと偏差値71! 群馬県ではトップの進学校です。

松本稔投手は身長が168cmと小柄な体格で打たせて取るタイプのピッチャー。この日も奪三振は5つだけでした。

頭が良いだけに投球術も巧みだったのでしょう。

大学進学後は野手に転向し活躍したそうです。

 

二人目は第66回選抜高等学校野球大会(1994年)に出場した

中野真博投手(金沢高校)

記録した試合では奪三振は6つだったのでこちらもやはり打たせて取るタイプのピッチャーでした。

その後大学、社会人とピッチャーで活躍したそうです。

 

どちらも進学校、打たせて取るタイプのピッチャーであることから完全試合を達成するにはパワーよりも頭脳が必要と言うことでしょうか。

後ろを守ってくれるチームメイトの守備も大切なのは言うまでもありません。

 

ノーヒットノーラン

ノーヒットノーランは今までで春の選抜高等学校野球大会で10回(完全試合を含めると12回)、夏の全国高等学校野球選手権大会では23回の記録が残っています。

【春の選抜高等学校野球大会】

昭和6年(1931) 灰山 元治 広島商
昭和8年(1933) 河合 信雄 一宮中
昭和8年(1933) 森田 俊男 海草中
昭和13年(1938) 野口 二郎 中京商
昭和26年(1951) 野武 貞次 鳴尾
昭和30年(1955) 今泉喜一郎 桐生
昭和42年(1967) 野上 俊夫 市和歌山商
昭和51年(1976) 戸田 秀明 鉾田一
平成3年(1991) 和田友貴彦 大阪桐蔭
平成16年(2004) ダルビッシュ有 東北
※完全試合の2人を含めていません

 

【夏の全国高等学校野球選手権大会】大正5年(1916) 松本 終吉 市岡中
昭和2年(1927) 八十川 胖 広陵中
昭和3年(1928) 伊藤 次郎 平安中
昭和7年(1932) 水沢 清長 野商
昭和7年(1932) 岡本 敏夫 熊本工
昭和7年(1932) 楠本 保明 石 中
昭和8年(1933) 吉田 正男 中京商
昭和9年(1934) 長谷川 治 海南中
昭和11年(1936) 小林 悟桜 和歌山商
昭和13年(1938) 浦野 隆夫 大分商
昭和14年(1939) 嶋 清一  海草中
昭和14年(1939) 嶋 清一  海草中
昭和26年(1951) 服部 茂次 熊 谷
昭和32年(1957) 清沢 忠彦 岐阜商
昭和32年(1957) 王 貞治  早稲田実
昭和33年(1958) 森光 正吉 高知商
昭和44年(1969) 降旗 英行 松商学園
昭和48年(1973) 有田二三男 北 陽
昭和56年(1981) 工藤 公康 名古屋電気
昭和57年(1982) 新谷 博  佐賀商
昭和62年(1987) 芝草 宇宙 帝 京
平成10年(1998) 杉内 俊哉 鹿児島実
平成10年(1998) 松坂 大輔 横 浜

 

 

昭和14年には嶋清一投手1大会で2試合のノーヒットノーランを達成していますが、これは何と2試合連続それも準決勝・決勝の試合だったのです!(全5試合完封)

その後明治大学に進学しましたが活躍の機会は少なかったようですね。

無念にも太平洋戦争開戦に伴う学徒出陣で召集され戦死してしまったそうですが「伝説の大投手」として語り継がれています。

 

王選手も高校時代はピッチャーでしたがノーヒットノーランも記録していたのですね。スゴイッ!

杉内、松坂、ダルビッシュ投手あたりはさすがの大投手が名前を連ねています。

 

完全試合・ノーヒットノーラン プロ野球で見ると?

 

日本のプロ野球は80年の歴史がありますが完全試合は15回記録されただけです。

最後に記録されたのは1994年で巨人の槇原投手が記録。

その後20年以上記録されていません。

2012年には巨人と楽天の交流戦で杉内投手(巨人)が達成しかけましたが27人目の打者に四球を与えてしまったためノーヒットノーランに終わっています。

 

ノーヒットノーランは2016年時点では78人で計89回記録されています(完全試合含む)。

その中には3回達成が2人(沢村栄治、外木場義郎)、2回達成が7人(石田光彦、亀田忠、中尾輝三、藤本英雄 、真田重蔵、金田正一 、鈴木啓示)も!!!

沢村、藤本、金田・・・さすがの顔ぶれです。

 

1チーム年間140試合くらい戦うのですからもっとありそうなものですが、現在に至っては完投するピッチャーはごく僅かなので致し方ありません。

今後はプロ野球でも完全試合やノーヒットノーランを達成する選手は減っていく傾向にあるでしょう。

 

高校野球で完全試合 なぜ出ない?

 

ピッチャーにとって究極の投球。

完全試合が高校野球ではなぜ出にくいのでしょう?

プロ野球ではノーヒットノーランが74回に対して完全試合は15回高校野球ではノーヒットノーランが33回に対して完全試合は2回です。

その理由を思いつくまま幾つか並べてみました。

 

❏精神的なもの

ちょっとしたことで冷静さを失ったり、勢いに流されたり、傾いた流れを取り戻せなかったり・・・。高校生といっても精神的にはまだ未熟な年頃です。

❏金属バット

高校野球では金属バット使用可です。金属バットは木製バットに比べて打球に鋭さや飛距離が出ますのでそれだけ野手の間を抜けていく可能性は高くなります。

❏グランドのイレギュラー

甲子園球場は内野は土で外野は芝生のグラウンドとなっています。人工芝と違ってあちこちデコボコな所があるので打球がイレギュラーしてエラーする可能性が大きくなります。

❏試合数

プロ野球では1チームの年間試合数は約140試合なのに対して甲子園で行われる春・夏の高校野球は100試合もありません。これだけ試合数が少なければそれだけ可能性も低くはなります。

 

精神的なものや道具やグラウンドコンディションなど思いつく事を書きましたが実際は年間の試合数がまったく違いすぎます。

1チームの年間の試合数が約140試合だとセ・パ両リーグの合計の試合数は・・・ 頭が悪いので計算できませんが何倍にもなるはずです。

今までの高校野球(甲子園)で完全試合が2つしか記録されないのは圧倒的に試合数の違いかも知れません。

単純なことでしたね。。。

 

まとめ

 

高校野球の地方大会では力の違いがあるので完全試合やノーヒットノーランが生まれやすく思えるのですが、ほとんどはコールドゲームで終了して記録とはなりにくいようです。

力が拮抗しているからこそ生まれる記録なのかもしれませんね。

 

高校野球で完全試合は2試合、ノーヒットノーランは33回(完全試合を含めると35回)あったのです。

その中には王選手や杉内投手、松坂投手、ダルビッシュ投手など(ノーヒットノーラン)の名前があって改めて大選手だな~ってその凄さを感じましたね~。

 

完全試合やノーヒットノーランを達成するのってどれほど大変なことなのか?

この記事から分かってもらえました?

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