童謡「こいのぼり」の歌詞の意味!「鯉のぼり」の歌とは違うの?

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5月5日は”こどもの日”。この日みんなに歌われる有名な歌は2つありますよね。

「やねよ~り~」から始まる歌と、「い~ら~か~の」から始まる歌。

この歌どちらも「鯉のぼり(こいのぼり)」って題名です。

 

しかし、どうやらこの歌、「こいのぼり」「鯉のぼり」違うようなんです!!

文字で書けば漢字とひらがなの違い。しかし、言葉で言えば同じ「鯉のぼり(こいのぼり)」

同じ題名で2つの歌が歌い継がれてきた訳です。

 

お父さん、お母さん。

お子さんに”こいのぼりのうた歌って!”って言われたとき

”えっ!どっち?”となりませんでしたか?

 

どっちの歌を言っているんだろう?

どっちがどっちなんだろう?

 

「こいのぼり」と「鯉のぼり」の歌の違い。

あなたはどちらも全部歌えますか?

そしてその歌詞の意味って?

 

 

「やねよ~り~」から始まる「こいのぼり」

 

”♪やねよ~り~ た~か~い こいの~ぼ~り~”

で始まる歌は、ひらがなの題名で「こいのぼり」とされているようです。

楽譜やレコード、CDのカバーではみんなひらがなで「こいのぼり」となっていますから。

 

この歌は子供向けに作られた童謡です。

歌詞は何番かあったように思えたんですが、あらためて聴いてみると1番を繰り返し歌っているだけなんですね。

 

「こいのぼり」の歌詞と意味は?

 

「こいのぼり」の歌の歌詞は1番だけとなります。

♫「こいのぼり」
やねより たかい こいのぼり
おおきい まごいは おとうさん
ちいさい ひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる

 

こいのぼりが風に吹かれて泳いでいる様子を、楽しそうに面白そうにしている”親子の姿”に置き換えてみた素直に書いた歌詞ですよね。

お父さん、子供たち、そして、お母さん・・・?

えっ!?

この歌にはお母さんの存在がありません!!

これってなぜ?

 

お母さんがいない理由

 

こいのぼりの歌にお母さんがなぜ登場しないのか?

それは「こどもの日」「鯉のぼり」から考えると納得できそうです。

 

「鯉のぼり」には黒、赤、青の3色の鯉が使われていますよね。

黒い鯉は”真鯉”で、赤と青の鯉は”緋鯉”と呼ばれているのですが、

黒はお父さん。ですから赤はお母さんで青が子どもかと言ったら・・・違います。赤も青も子どもたちです。

※ちなみに”緋鯉”とは「色付き」の鯉と言った意味で「小さい」鯉ではありません。

「鯉のぼり」にはお母さんの存在が無いのです。

 

そして「こどもの日」はどんな日か?

「こどもの日」は子どもの成長を祝うだけではなくて、いつも家事や子育てで忙しいお母さんに感謝する日でもあるんですね。

だからお母さんは”ゆっくり休んでいて良いよ~”ってことで、お父さんが子どもの面倒をみるわけです。

お父さんと子どもたち。「鯉のぼり」の鯉がその姿を語っています。

こんなことから「こいのぼり」の歌の歌詞にはお母さんが登場しないのでは?

 

しかしです。

”だからって仲間はずれは無いんじゃない!?”っと思っちゃいますよね。

どこか歌詞の一部に「にっこり笑ってるお母さん~」とでも入れれば良かったのに!

家族として鯉のぼりにもお母さんがいて当然。

(一説には鯉のぼりの鯉を支えている「竿」がお母さんだ言う人も・・・。)

 

なぜ?2番3番まである説

 

1番しかないはずの「こいのぼり」の歌になぜか2番3番まで歌詞がある!?

これは作者は不明となっているのですが確かに読んでみると何か見たことあるような?

 

2番)
やねよりたかい こいのぼり
おおきいひごいは おかあさん
ちいさいまごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる

 

この2番が付け加えられた音楽教科書が昭和57年に使用されていたことがあるそうです。

ここではお母さんが登場しましたね♪

大きい緋鯉と小さい真鯉の逆転した鯉のぼりのパターンで意味不明ですが・・・。

 

そして3番まであるこんな歌詞も。

 

2番)
みどりのかぜに さそわれて
ひらひらはためく ふきながし
くるくるまわる かざぐるま
おもしろそうに およいでる
3番)
5がつのかぜに こいのぼり
めだまをピカピカ ひからせて
おびれを くるくるおどらせて
あかるいそらを およいでる

 

こちらは3番までで鯉のぼりの様子を歌詞にして付け足されているようです。

作者の近藤みやこさんによって作詞された「こいのぼり」は1番しかありません。

これらはそれ以降付け加えられた歌詞で、探してみたら発見できた謎の「こいのぼり」です。

 

「い~ら~か~の」から始まる「鯉のぼり」

 

”♪い~ら~か~の な~み~と~ く~も~の な~み~”

で始まる歌は、題名に漢字の鯉が使われた「鯉のぼり」

この歌は文部省唱歌として教科書に載せられてきた歌です。

※文部省唱歌・・・学校の教科書に載せられ科目で指導するために選ばれた歌。

 

「鯉のぼり」の歌詞と意味は?

 

「鯉のぼり」の歌は3番まであり、歌詞は「文語調」となっています。

日常の話し言葉ではないので聞いただけでは分かりにくいのです。

ですから元の歌詞と一緒に分かりやすい言葉にも変えてご紹介しますね。

※点線枠に日常の言葉として置き換えてみました。

 

♫「鯉のぼり」

1)
甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり

屋根の瓦の波と空の雲の波
重なって見える波のその空の真ん中に
橘の花の香りがする時期の朝の風に吹かれながら
負けじと高く泳いでいるのは鯉のぼりの姿

 

2)
開ける広き 其の口に
舟をも呑(の)まん 様見えて
ゆたかに振(ふる)う 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ姿あり

大きく開いたその口は
まるで船さえ飲み込んでしまいそうに思える
大きくゆったり振っているその尾ひれは
堂々として物に動じない姿である

 

3)
百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのこご)と
空に躍るや 鯉のぼり

多くの流れ落ちる滝を登って行けば
その姿は龍へと変わるだろう
そんな私のようになれ 男の子と
空で力強く泳ぐ鯉のぼりが伝えている

 

では、歌全体として何を伝えたいのか?

それは

”あの鯉のぼりのように強くたくましく育ってくれ!”

と願う親の気持ちです。

真鯉(黒い大きい鯉)を例えて「お父さんのように」って意味にとってはいけません。

それではあまりにも世のお父さん方にプレッシャーが・・・ (^_^;)

 

まとめ

 

「こいのぼり」と「鯉のぼり」の歌の違い!

調べてみたらどうやら題名は「ひらがな」と「漢字」で使い分けされているようです。

 

「こいのぼり」は鯉のぼりの様子を見たまんま単純に歌詞にした

ほのぼのとした童謡です。

 

方や「鯉のぼり」はけっこう重いメッセージ性がありますよね。

”鯉のぼりの様に大きく強く堂々と生きて欲しい!”

子どもの成長に大きな期待と希望を込めた歌詞となっています。

 

言葉で言えば同じなんですけど文字にすると違う2つの歌。

「こいのぼり」「鯉のぼり」

歌詞の意味はそれぞれありますが、こどもの日にこどもの成長を祝い願うことには違いはありません。

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